備前市美術館ナイトミュージアム

備前市美術館ナイトミュージアム

日時：令和７年１０月１８日（土）

　　　１７：００～２０：００（内４０分程度）

会場：備前市美術館1Fエントランスホール

観覧料：無料

【内容】

原郷の風 ― 土と風の舞

『土と風が出会う夜』

この度のナイトミュージアムは、備前焼に刻まれた一首、

国々の　人らつどひて　すゑものゝ　はなしに春の　日はたけにけり

　　　　　　　　　（石水博物館蔵、備前緋襷画賛入平鉢に釘で記入）

に込められた精神を背景としています。

本企画の中心となる舞踊作品「原郷の風」は、

ダンス・インキュベーション・フィールド岡山が掲げる

「地域に根ざした表現の芽を、次の風へとつなげたい」という願いから生まれました。

舞踊という「風」を通じて、

人と人が出会い、心を交わし、

新たな表現が未来へと受け継がれていくことを目指しています。

本ナイトミュージアムでは、

備前焼（土・火）が宿す美意識と舞踊（風・身体）の響き合いを重ね合わせ、

地域の芸術文化が生み出す交流と誇りを体感していただきます。

ここに、土地に宿る文化と舞の風が出会い、

新たな創造の息吹として未来へ巡り出すことを願っています。

プログラム

1．明日

「こぎはなれ 我が里見れば 我が里も　道ゆきぶりの 里の心地す」

中学3年生のソロから幕開き。未来への旅立ちを描く曲と、里を「旅の一里塚」と見直す短歌が重なります。

2．aqua

「陶物師　陶物な焼き　かまのべの　紅葉ちるまで　見めでつ酒のめ」（虫明に遊ぶ）

窯場の炎と紅葉の美を想わせる曲。自然と人の営みの交わりを祝う短歌と呼応します。

3．テルーの唄

「陶物師　轆轤とどめて　背をのばし　かまばの紅葉 しばし見入るも」

制作の手を止め紅葉を見つめるまなざし。命の儚さと祈りを歌う曲と響き合います。

4．波に消えた記憶

「国々の　人らつどひて　すゑものゝ　はなしに春の　日はたけにけり」

森に響く祈りのような音楽。自然と人の営みの記憶を語る短歌と重なり、鎮魂を描きます。

5．高貴なお方の狂騒曲

「われと山羊　たはれてしばし　うつつなし　われ手をふれば　彼踊り立つ」

お祭りの場で子どもの踊りを喜ぶ貴族の姿。戯れと生命の喜びを詠む短歌と共鳴します。

6．Tears In Heaven

「陶物師　轆轤とどめて　背をのばし　かまばの紅葉　しばし見入るも」

失われたものへの祈りの歌。紅葉を見つめる静かな眼差しと重なり、鎮魂を響かせます。

7．You Raise Me Up

「国々の　人らつどひて　すゑものゝ　はなしに春の　日はたけにけり」

人が人を支える力を歌う名曲。備前焼を媒介に人が集う短歌と重なり、希望をつなぎます。

8．Baby God Bless You

「ごまの味　火だすきの色　見るたびに　なつかしさそふ　 伊部の焼物」

新しい命への祝福の旋律。焼物に宿る懐かしさの短歌と響き合い、未来への祈りを託します。

9．いのちの歌

「こぎはなれ　我が里見れば　我が里も　道ゆきぶりの　里の心地す」

命の旅と感謝を歌うフィナーレ。里を旅の風景に重ねる短歌とつながり、命の循環を感じさせます。

10．Bolero meets Time to Say Goodbye

「ごまの味　火だすきの色　見るたびに　なつかしさそふ　伊部の焼物」

親しみやすくも深い旋律。焼物を見て呼び覚まされる懐かしさと未来への旅立ちを結びます。

出演：　ダンス・インキュベーション・フィールド岡山

　　　　岡田吉加

　　　　万代祐梨子

　　　　神田沙英、ルグランジュリア、西村菜々心、片山かんな、三宅乃愛、古屋百々明、

　　　　清水フミヒト

　　　　Eriko T. Murray（歌）

　　　　ピアニストユリ（ピアノ）

構成・演出：清水フミヒト

振付：万代祐梨子、神田沙英、ルグランジュリア、三宅乃愛、清水フミヒト

主催　岡山県／備前市／一般財団法人備前市文化芸術振興財団

Eriko T. Murray

ピアニストユリ

ダンス・インキュベーション・フィールド岡山

岡田吉加

万代祐梨子

神田沙英

ルグランジュリア

西村菜々心

片山かんな

三宅乃愛

古屋百々明

清水フミヒト