令和7年度 舞台芸術等総合支援事業(芸術家等人材育成)現代舞踊新進芸術家育成Project3「全国新進舞踊家による現代舞踊フェスティバルinさいたま」
- 清水フミヒト SHIMIZU Fumihito
- 2 日前
- 読了時間: 14分
更新日:11 時間前

これまで、2014年8月23日(土)「現代舞踊フェスティバルin倉敷」では、千姿万態のロマン 竹久夢二「宵待草」よりを、2023年11月3日(金・祝) 「現代舞踊フェスティバルinやまぐち」では、「Bollero meets time to say goodbye」を、岡山市立の舞踊団であったダンス・インキュベーション・フィールド岡山のメンバーと創作し発表する機会をいただきました。
2025年11月23日開催のこの度の「現代舞踊フェスティバルinさいたま」では、これまでも私の作品を生かし続けてきてくれたダンサー、現在私が在籍し共に舞踊活動に取り組んでいる埼玉県川越市の尚美学園大学芸術情報学部舞台表現学科在籍、卒業後さまざまな舞踊活動に取り組んでいるダンサー、そしてソプラノ歌手のEriko Tokura Murrayと共に、自身の原郷を見つめ新たな風が生まれることを願い出演者一同で創り上げてまいります。この作品が自立し育ち、世界を巡る舞踊活動へと繋げてまいります。
2025年11月23日(日・祭)本番1回公演 開場17:00/開演17:30 *休憩1回予定
(開演時間につきましては調整中でございます。確認いたしましたらこちらに改めて記載いたします)
■会場/彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
〒338-0014埼玉県さいたま市中央区上峰3-15-1
アクセス:JR埼京線 与野本町駅下車 (西口)徒歩7分
池袋から快速25分 各駅停車29分
新宿から快速30分 各駅停車34分
大宮から快速各停 6分
チケットのお申し込みについて
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(例)清水 典人(シミズ フミヒト)
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・11月23日(日・祭)
開演17:30
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「現舞フェスチケット申し込み」でお願いいたします。
作品タイトル:
原郷の風 Genkyo no Kaze
私の愛おしい子らよ
自らの意志で
私を母として選び
自らの決断で
この大都に生まれたものよ
原郷とは
他者から与えられるものではなく
自らの力で 創造するもの
しかも原郷は
そこに生きるものたちが
力を合わせて創造するもの
わたしの子らよ
原郷創造という偉大な使命は
生きとし生けるものが
自らの意志で
分かちあって になうもの
さあ
わたしのかけがいのない子らよ
ひとりひとり
自ら選んだ使命を
それぞれの言葉で
この母に語っておくれ
叙情詩 原郷創造 原子修 共同文化社より
この心は、先人たちの風のゆりかごに包まれ、未来への光とともに育まれた。心は風のように過去と未来を巡り、ある時はその風の巡りさえも封じ、心閉ざすこともあった。そこには、歓喜だけではなく、深い悲しみに包まれた現実もある。その中でも互いの心を「生かそう」、そして自らが「生きよう」とした時に生まれるその心の旅は、出会いを生み、風廻るプラットフォームとなる。あの頃、あたたかな風のゆりかごに包まれ生まれたこの心で。
構成・演出・振付:清水フミヒト
出演者:石川千瑞子、矢萩もえみ、中村若葉、溝上瑞季、成田美鈴、久保田千恵、本間夏梨、米津巴菜、笹島愛結羽、倉田玲奈、小越莉生、林田七海、紫竹康太、西岡翼、清水フミヒト
歌:Eriko Tokura Murray
申し込み完了メールの際に、
チケット代振込先などをお伝えいたします。
出演者:

富山県出身。6歳よりモダンダンスを佐藤妙子に学ぶ。
北海道教育大学函館校教育学部、障害児教育専攻卒業。
河野潤、清水フミヒト、柳下久美子に師事。
モダンダンス、コンテンポラリー、ジャズダンス、レビューショー、ミュージカルの舞台に多数出演、振り付けも行う。
tant-tanz dance studio、studio RhythMoonでダンス講師、都内スポーツクラブでピラティス・バレトンソールシンセシスインストラクターとしても活躍。
2010年よりDance a la mode主宰。
富山市で自主公演、都内でレッスンを展開する。
清水フミヒト作品「告白色」(新国立劇場)、「Water Flow」(KAAT神奈川芸術劇場、札幌コンカリーニョ)などに出演。

日本女子体育大学 舞踊学専攻 卒業
2010年:ジャズダンスサークル「Norm(ノルム)」を設立し、子どもへの指導を開始
2020年〜:PNOSダンススタジオにてジャズダンス・ピラティス・ヨガ指導
2023年〜:日本女子体育大学 地域交流講座「ピラティス」講師
2010・2011年 北島三郎特別公演「祭り娘」(五反田ゆうぽうと/日生劇場)
2013年 オペラ『タンホイザー』(新国立劇場)
2016年 第11回 Dance Competition in Sendai 奨励賞受賞
2016年 和栗由紀夫アジア舞踏ツアー(クアラルンプール・香港・台北)
2021年 SEINA SAGIRI 20th ANNIVERSARY CONCERT “SOMEWHERE” ダンサー(Bunkamuraオーチャードホール)
2023年 若由美会『あやめ』(日本舞踊/国立劇場 小劇場)
共同作品・国際公演参加
2012年より清水フミヒト演出作品に多数出演
《Flower Garden》《Water Flow》《すぐCOCOアート!!》《水廻(みずめぐる)〜Water Circle〜》など
※ 札幌・東京・岡山・アメリカなどで上演

広島県出身。中田千湖に師事。
3歳から18歳まで中田千湖バレエシアターにてモダンバレエを習う。 高校卒業後、渡米しThe Ailey School にてホートンテクニック、コンテンポラリーダンスを学ぶ。
卒業後はLong2 Dance Company、The Heraclitus Project、Japan Performing Artsにカンパニーメンバとして所属し、ニューヨークやアトランタの様々な劇場で公演を行う。
現在は東京を拠点にフリーランスダンサーとして活動する。

福岡県出身。
尚美学園大学舞台表現学科ダンスコース1期卒業。
大学在学中に清水フミヒト、三輪亜希子に師事。
幼少期にジャズダンスをはじめ、モダンバレエ、 コンテンポラリーなど、
ジャンルを問わず豊富な身体性の魅力を活かし活動を行う。
2021年よりConnected Ink Villageレジデンスアーティストとして株式会社Wacom主催イベントに出演。
自身でも創作、振付や指導も行う。川名今朝美モダンバレエスタジオ所属。

M&Y dancepallet所属。
伊東みどり、伊東由里、清水フミヒトに師事。
埼玉県立芸術総合高校舞台芸術学科
尚美学園大学芸術情報学部舞台表現学科ダンスコース卒業。
爆発的な身体と丁寧な表現を軸に作品世界を構築していきたい。
第36回ヨコハマ・コンペティション第2位
Seoul International Dance Carnivalvol.8
Jazz Dance Group部門第1位
Group総合金賞
現代舞踊協会制定令和6年度ダンスプラン賞

Iku Ballet Studio所属。
育かほる、清水フミヒトに師事。
尚美学園大学芸術情報学部舞台表現学科ダンスコース卒業。
幼少期よりクラシックバレエ・モダンダンスに触れて大学卒業後は、茨城県を中心にダンサーとして活動中。
2022全国つくば洋舞コンクール モダンシニア部門2位 茨城県洋舞踊協会 会長賞
2023全国つくば洋舞コンクール モダンアンサブル部門2位
2024.02.28 都民芸術フェスティバル現代舞踊公演 「CIRCLE 〜すべては循環のなかに〜」出演
茨城県芸術祭 洋舞フェスティバル2012〜出演

6 歳よりクラシックバレエを始める。
高校でのダンス部入部をきっかけに、創作ダンスに出会う。
尚美学園大学舞台表現学科ダンスコース進学後は、自身のダンスを追求しながら群舞創作にも力を入れる。数々の全国コンクールに出場、多数の受賞経験有り。
現在はジャズ、モダン、コンテンポラリーを始めとする多様な分野で舞台に立つ。
和風ジャズダンスチーム"華美-Hanabi-"のメンバーとしても活動中。
◆主な出演歴
・連続テレビ小説「虎に翼」 オープニング タイトルバックダンサー
・劇団飛行船 2024「ピーターパン」 タイガーリリー役

6歳より川崎みゆきバレエスクールにてクラシックバレエを始める。
尚美学園大学芸術情報学部舞台表現学科卒業。
現在は、ヨガ・ピラティスインストラクター、ダンスイベントでの出演、ナンバー出展をして活動している。
第1回new ballet competition コンテンポラリー第1位
第151回NAMUEバレエコンクールコンテンポラリー第2位
東京中野国際ダンスコンペティションTRIAL2021入賞

北海道北見市出身。
尚美学園大学 芸術情報学部 舞台表現学科 ダンスコース卒業。
3歳より酒井ジュン・伊藤志歩にクラシックバレエを師事し、中学生からは鎌田浩子にコンテンポラリーダンスおよびジャズダンスを学ぶ。現在は、子どもから大人まで幅広い年齢層を対象に、コンテンポラリーダンスおよびクラシックバレエの指導を行っている。
多様なダンスジャンルに触れながら、ソロ作品や群舞作品の創作にも積極的に取り組み、数々のコンクールに出場。培ってきた柔軟性と身体能力を武器に日々表現の幅を広げている。
清水フミヒト構成・演出・振付 Dance & Multitude Arts 「Water Flow 」・Water Flow 2017出演
全国つくば洋舞コンクール 2024 モダンシニア部門第2位
Brilliant Starsバレエコンペティション2024in北海道 優秀指導者賞
九州国際ダンスコンペティション2025 アンサンブル部門第3位

2004年生まれ。埼玉県出身。
6歳よりFukiage Ballet Artにてクラシックバレエを習い、氏村由美子に師事。
中学の部活でミュージカルに出会う。
現在、尚美学園大学舞台表現学科ダンスコース在学中。
大学にてコンテンポラリーダンスや創作ダンスに出会い、数々のコンクールへ出場。他にも、様々なジャンルに触れながら演劇や声楽など幅広い分野を学びながら活動の幅を広げている。

クラーク記念国際高等学校パフォーマンスコース卒業
尚美学園大学芸術情報学部舞台表現学科ダンスコース在学
経歴 : ジャズダンス/11年 バレエ・タップダンス・ヒップホップ/7年
一般社団法人日本ジャズダンス芸術協会主催JDAダンスコンクール第30回照明賞受賞、第31回会長奨励賞
35周年記念特別公演出演(新国立劇場)
2019年NPO法人チャレンジド・フェスティバル出演
一般社団法人現代舞踊協会2025年ダンスプラン出演

BOCCHI Dance Academy所属。
7歳よりクラシックバレエを始める。
クラシックバレエの舞台、コンクール多数出場・受賞経験あり。
その後、コンテンポラリー、モダンダンスなどダンスの幅を広げる。
現在、尚美学園大学舞台表現学科ダンスコース在学中。
清水フミヒト、三輪亜希子に師事し、創作ダンスを含めた舞台表現を学んでいる。
全国新人舞踊公演DANCE PLAN 2025 出演
2025年 九州国際ダンスコンペティション コンテンポラリーアンサンブル部門3位

北海道函館市出身
4歳でバレエを始め、15歳から久富淑子バレエ研究所へ移籍。
高校卒業後バンコクシティバレエに留学。
帰国後ABC-TOKYOバレエ団 入団。
同バレエ団の各公演、海外ツアーにも参加。ステージマネージャー、コリオグラファーも務める。現在はバレエ団のゲストダンサーとして舞台の出演とレパートリーの制作、後輩の育成にも励む。
その他、国内の公演や地域の記念イベント、発表会にて出演、振付、ワークショップを開催している。
2019年から「Ballet LIVE」を主催し毎年公演を開催。
受賞歴
第9回北海道バレエコンクール ジュニアA 入賞1位、審査員特別賞受賞。
2012年、Royal Academy of Dance IntermediateをDistinctionで合格。翌年、Advanced1をDistinctionで合格。
SAI dance festival 2018 competitionデュオ部門 審査員賞受賞。

大阪生まれ千葉育ち。山田あつこ、清水フミヒトに師事。 7歳より山田あつこのもとクラッシックバレエを始め、9歳よりモダンダンス、大学入学後コンテンポラリーダンスを始める。大学在学時からダンスの公演はもちろん、他にも演劇、殺陣 ミュージカルなどの舞台にも出演している。 ニューヨークへ留学し、The Ailey Schoolに特待生として在籍し、Lincoln CenterでAlvin Ailey Company の公演に出演した。
卒業後、ニューヨークを拠点とし、I KADA Contemporary Dance Company, Valerie Green Dance Entropy, HT Chen and Dancers, J CHEN PROJCT. Accent Dance, AP Dance, Yu.S Artistryなど様々なカンパニーに所属。
Lincoln Center, Jacob’s Pillow Dance Festival, Battery Dance Festival に出演。
ダンサーとしてだけでなく振り付けや創作活動にも意欲的に取り組み、アメリカと日本で活動するダンスカンパニー”Feathers Dance Company”を結成。 東京とニューヨークでそれぞれ自主公演を行なった。後進育成にも精力的に取り組みニューヨークやワシントンで子供達にダンスを教え、最近では日本でもワークショップに取り組み活動を広げている
主な出演経歴
清水フミヒト演出・振付『Water Flow』北海道,岡山,ワシントン公演、
NBAバレエ団公演 『Direction Selection、Alvin Ailey American Dance Theater『Ailey Spirit Gala』“Battlefield”、 Battery Dance Festival 2022,2023 に出演。
Jacob’s Pillow Dance Festival 2025 にHT Chen and Dancers 『GATE』に出演。
アメリカ国内はもちろん国外へもツアー公演へ参加する。 Marcus Jarrell Wills, Omar Roman de Jesus, Darshan Singh Bhuller, Manuel Vignoulle, Matthew Westerby,, Jiemin Yang, Jesse Obremskiの作品にも出演した。
現在、ニューヨークを拠点に活動 している。
主なコンクール受賞歴
千葉県選抜新人舞踊公演 モダンダンスジュニア部門・新人部門ともに第1位、
埼玉全国舞踊コン クール モダンダンス一部成人第3位入賞
NBA全国バレエコンクール コンテンポラリー部門第2位、その他にも数々の賞を受賞。

岡山県倉敷市出身。10歳で声楽を始め、英国トリニティ・カレッジ・ロンドンにて**音楽パフォーマンス・アドバンストディプロマ(ATCL)**を取得。
【代表作】
日本・アメリカ《KOKORO》(2025年、米メリーランド州)
清水フミヒトらと共演し、“心”をテーマにした日米共同舞踊作品でソプラノ歌唱を担当
※Misako Ballet Company 主催公演
国歌独唱・文化式典出演
・在米日本大使館 公式式典
・US Marine Corps Base アジア文化月間記念行事
・アメリカ公式サッカー大会 開会式 ほか
7 Sopranos(現Sopranessence)
女性声楽グループの一員として、アメリカ国内で多数のコンサート活動
CDアルバム(2025年3月リリース)
日本語の詩歌・古典文学にインスパイアされたオリジナルソングを収録

1932年-2024年
函館市生まれ。
●詩集『鳥影』(北海道詩人賞)、
『未来からの銃声』(日本詩人クラブ賞)、
『受苦の木』(現代ポイエー賞)、
『~叙事詩 原郷創造』(北海道新聞文学賞)他。
●詩論書『〈現代詩〉の条件』
●評論書『人類パニック』
●メルヘン『月と太陽と子どもたち』(北の児童文学賞特別賞)
●詩劇多数国内外で創作・上演。
●日本文芸家協会員、日本現代詩人会員、北海道文学館参与、札幌大学名誉教授。
●北海道文学賞、札幌芸術賞他受賞。
<大自然への偉大なオマージュ>
原子 修
<芸術>とは、何か? 七百万年前に類人猿から分岐し、四百万年前に樹上生活から直立二足歩行生活へと変化へんげし、二百万年前には道具・火の使用をはじめ、二十万年前の旧人(ネアンデルタール人)をへて十五万年前から現在の新人(ホモ・サピエンス)へと変化へんげしてきた私達が、一貫して直面してきたのは、文化(価値づけの主体としての精神に深くかかわるもの)と文明(価値づけの客体としての物・技術に強くかかわるもの)のバランスを、どうとるか、という課題であった。
とりわけ、十八世紀後半以降の産業革命は、二十一世紀に至って、過度な人工技術文明の発達による想像を絶した副作用の巨大化をもたらし、英国の物理学者ホーキング博士をして「人類滅亡」の危険を警告させる段階に達し、改めて<文明>と<文化>の適度なバランスを回復させるための<芸術>の重要性が指摘されてきているが、この度の清水氏の公演『ウォーターフロー』は、まさしく、その難問に答える貴重なステージといえよう。
<芸術>とは、何か? それが、もし、人体とその全機能を貫く<大自然>の摂理への感応であり、認知であり、応答である、とするならば、そして、それらの神秘的な総和としての<言霊ことだま>への帰順である、とするならば、私たちの肉体をみずみずしく循環し維持する一滴ずつの<水>に象徴される<いのち>への賛歌としての、この度のステージは、まさしく、危機に瀕した現代文明への、力強い<精神>の存在証明といえるであろう。
清水フミヒトという稀有のアーチストが二一世紀の空くうに捧げる『ダンスを中心とした諸芸術のシンフォニックな饗宴』こそは、<現代芸術>による<大自然>の理法への偉大なオマージュでなくて何であろうか。


Water Flowより Photo:小牧寿里
救済の液分
〜清水フミヒト氏のステージに〜
原子 修
私の一筋の毛髪といえども、地球上の生命のたゆまない離合集散劇の流れのもたらした変化の賜物であるからには、137億年の時のうつろいの織りなす宇宙の理法を、変幻自在な「水」の運動系に託して舞台芸術化しようとする清水フミヒト氏の芸術衝動こそは、とかく、小手先だけの技巧を弄する人工人間型ホモ ・アーティフィシャリスのステージとは、根源的に異質な自然人型ホモ・ナチュラリスの真正なものといい得る。
高密な祈りを込めたダンスを中核とし、バトン、一輪車、歌、楽器のかもしだす超ジャンルの舞台から立ち昇ってくる「命の讃歌」は、21世紀人類の渇きの砂漠にしたたり流れる救済への液分でなくてなんであろう。
かつて、この列島(現在の日本)には、大自然の生きる姿の奏でるすべらかな曲線の動きを、エロチックな曲面と球体ヘとを紡いだ、高次な美意識の把持者達がいた。
〈縄文人びと〉と呼ばれる、千年万年むかしの先達は、〈縄文ビーナス〉と呼ばれる土偶の創造によって、女体の全量に流れ交う命の奔流を,優美な裸像へと瞬時に凍らせ、永劫の空間へと贈与することに成功した。
その遺伝子は、今、今世紀の芸術家清水フミヒト氏の超次元世界と化したステージの栄光となってビック・バンする。〈生命〉を慈しみやまぬ魂の祝祭である。



photo:小牧寿里